島根県出雲市を拠点とする女子サッカーチーム「ディオッサ出雲FC」で、衝撃的なセクハラ・パワハラ問題が発覚しました。
本記事では、監督の堺陽二氏(46歳)と、コーチ2名のうちの1人による不適切な言動について詳しく解説します。
2022年8月から同チームに所属するブラジル人選手2名による告発によって明らかになった問題の真相と、チーム側の対応、そして日本女子サッカーリーグによる調査の行方についてお伝えします。
なでしこリーグ2部に昇格したばかりのチームで起きた、この深刻な問題の全容に迫ります。
- 堺陽二監督(46歳)がブラジル人選手2名に対して行った性的な言葉での叱責と、パワハラ的発言の詳細
- セクハラ行為を行ったとされるコーチが、千本哲也(51歳)と高橋知也(31歳)のどちらなのかについて
- 被害を告発したブラジル人選手ラウラ・スペナザット(26歳)とフェへ・タイス(25歳)の証言内容
- なでしこリーグ2部昇格チームの内部事情と、日本女子サッカーリーグによる再調査の進捗状況
ディオッサ出雲FCで衝撃のセクハラ告発!監督とコーチを特定
島根県出雲市を拠点とする女子サッカーチーム「ディオッサ出雲FC」で、ブラジル人選手2人がセクハラやパワハラを受けたと告発し、衝撃が広がっています。
被害を受けたとされるのは、2022年8月からチームに所属するラウラ・スペナザットさん(26)とフェへ・タイスさん(25)の2選手です。
会見では、2人に通訳を付けることが契約上義務付けられていたにも関わらず、実際には週1回程度しか付かず、日本語の指示が分からず戸惑う2人を監督やコーチが嘲笑したり、入団当初から性的な言葉で侮辱したりしたと報告されました。
堺陽二監督のプロフィール
堺陽二監督 | |
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生年月日 | 1978年生まれ(2024年11月時点で46歳) |
出身地 | 埼玉県 |
ディオッサ出雲FC監督就任 | 2019年〜 |
セクハラ告発の中心となっているのは、ディオッサ出雲FCの堺陽二監督です。
1978年生まれの46歳で、埼玉県出身。
2019年からチームの監督を務めています。
問題視される監督の言動①「性的な言葉での叱責」
- 性的な言葉の使用: 練習や試合でミスをすると「男性器」「精子」を意味する言葉で叱責
- ポルトガル語での侮辱: 選手たちの母語であるポルトガル語を用いて、性的な意味合いのある言葉で侮辱
- 継続的な行為: 選手たちは2022年の入団以来、監督からこうした扱いを受け続けたと告発
スペナザットさんとタイスさんによると、堺監督は練習や試合でミスをすると、ポルトガル語で「男性器」や「精子」を意味する性的な言葉で叱責していたといいます。
こうした行為は2人が入団した2022年以来、継続的に行われていたとのことです。
問題視される監督の言動②「オレ、使わないよ」発言
- ウェルフェアオフィサーとの話し合い: 2024年5月、日本サッカー協会が設置を義務付けているウェルフェアオフィサーが監督と面談
- 脅しともとれる発言: 監督は「(理事長に直訴するなら)オレ、使わないよってなっちゃう」と発言
- パワハラに該当する可能性: 選手を脅すような言動は、立場を利用した不適切な言動であり、パワハラに当たる可能性がある
さらに堺監督は、2024年5月にウェルフェアオフィサーと話し合った際、「(理事長に直訴するなら)オレ、使わないよってなっちゃう」と発言したことも問題視されています。
選手を脅すようなこの言動は、立場を利用した不適切な発言であり、パワハラに該当する可能性が指摘されています。
セクハラ告発されたコーチは2人のうちどちら?
ディオッサ出雲FCには、千本哲也コーチ(51歳)と高橋知也コーチ兼ユース監督(31歳)の2人のコーチが在籍しています。
セクハラ告発の対象となったのは、この2人のうちの1人とされていますが、具体的な名前は明らかにされていません。
千本哲也コーチの経歴と人物像
千本哲也コーチ | |
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年齢 | 51歳(2024年11月時点) |
出身地 | 京都府 |
千本哲也コーチは51歳で、京都府出身です。
ディオッサ出雲FCでコーチを務めていますが、それ以外の経歴や人物像についての詳細な情報は公表されていません。
高橋知也コーチ兼ユース監督の素顔
高橋知也コーチ兼ユース監督 | |
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年齢 | 31歳(2024年11月時点) |
出身地 | 島根県出雲市 |
役職 | コーチ兼ユース監督 |
一方の高橋知也氏は、31歳の若手コーチです。
島根県出雲市出身で、地元のディオッサ出雲FCでコーチとユース監督を兼任しています。
高橋コーチについても、人物像や指導スタイルなどの詳細は明らかになっていません。
明らかになった問題のコーチの言動
- 日本語指示が理解できない選手への嘲笑: 通訳不在で日本語の指示が理解できない2選手に対し、「こいつら、分かってんの?」などと嘲笑
- 舌打ちなどの行為: 選手に対する舌打ちなど、馬鹿にしたような態度を取る
2人の選手の告発によると、コーチの1人は通訳が付かず、日本語の指示が理解できない状況の選手たちに対し、「こいつら、分かってんの?」などと嘲笑したり、舌打ちをしたりするなどの行為があったとのことです。
被害を告発したブラジル人選手たち
今回の告発の中心となっているのは、ディオッサ出雲FCに所属するブラジル人選手のラウラ・スペナザットさんとフェへ・タイスさんの2人です。
彼女たちは2022年8月にチームに加入しましたが、入団当初から監督やコーチから不適切な言動を受けていたと訴えています。
ラウラ・スペナザットとフェへ・タイス、2人の選手とは
- ラウラ・スペナザット選手: 26歳のMF。2022年8月にディオッサ出雲FCに入団。
- フェへ・タイス選手: 25歳のFW。スペナザット選手と同時期に入団。
- ブラジルから来日: 2人ともブラジル出身で、日本でのプレー経験を積むために来日。
- チームでの立ち位置: ディオッサ出雲FCではわずか2人のプロ契約選手。
ラウラ・スペナザットさんは26歳のMFで、フェへ・タイスさんは25歳のFWです。
2人ともブラジル出身で、2022年8月にディオッサ出雲FCに入団しました。
当時、チームにはわずか2人のプロ契約選手しかおらず、彼女たちはチームの主力として期待されていました。
しかし、入団直後から言葉の壁に苦しみ、監督やコーチから適切なサポートを受けられない状況が続いたといいます。
通訳不在で続いた理不尽な状況
- 通訳帯同の契約義務: 2人との契約では、練習や試合に通訳を帯同させることが義務付けられていた
- 週1回程度の通訳帯同: しかし実際には、通訳の帯同は週1回程度に留まり、言語面でのサポートが不十分だった
- 日本語指示が理解できない苦悩: 通訳不在のまま、日本語の指示が理解できず戸惑う2人の様子を、監督やコーチは嘲笑するような態度を取った
スペナザットさんとタイスさんは、チームとの契約で通訳の帯同が義務付けられていたにも関わらず、実際には週1回程度しか通訳が付かない状況が続いたと訴えています。
日本語の指示が理解できず戸惑う2人の様子を、監督やコーチは嘲笑するような態度で見ていたといいます。
こうした状況の中、2人は大きなストレスとプレッシャーを感じ、今年7月にはうつ状態と診断されるに至りました。
8月からは練習にも参加できない状態が続いているとのことです。
チーム側は何を認め、何を否定している?
一連の告発を受け、ディオッサ出雲FCの運営法人であるディオッサスポーツクラブも会見を開き、一部の事実関係を認める一方で、セクハラ発言については否定するなど、対立する主張を展開しています。
通訳帯同義務の不履行を認める
- 契約上の義務を認める: チーム側は、選手との契約で通訳の帯同が義務付けられていた点については認めている
- 通訳帯同が不十分だった事実も認定: 実際の通訳帯同が週1回程度に留まっていたことについても、チーム側は事実関係を認めている
ディオッサスポーツクラブは、選手との契約で通訳帯同が義務付けられていた点や、実際の帯同が週1回程度だった点については認めています。
一方で、セクハラ告発に関しては否定する姿勢を取っています。
セクハラ発言は「該当者なし」と主張
- クラブ側の調査でセクハラ発言を確認できず: チーム側は、クラブの弁護士による調査で、セクハラ発言をした者は見当たらなかったと説明
- 監督本人もセクハラ発言を否定: クラブの調査に対し、監督本人はセクハラ発言を行っていないと回答したという
ディオッサスポーツクラブ側は、クラブの弁護士による調査の結果、セクハラ発言をした該当者は見つからなかったと説明。
堺監督本人も、調査に対してセクハラ発言を否定しているといいます。
ただし、同クラブは選手の起用に関する監督の発言については、誰に対してどのような意図で言ったのかを調査中だとしています。
現在は、日本女子サッカーリーグによる再調査が行われている最中です。
なでしこリーグ2部昇格チームの内部事情
ディオッサ出雲FCは、島根県出雲市を拠点とする女子サッカーチームで、2024年シーズンからなでしこリーグ2部に昇格したばかりのチームです。
地方都市を本拠地とする、いわゆる「ご当地リーグ」の1つとして知られています。
わずか2人のプロ契約選手
- プロ契約はスペナザット選手とタイス選手のみ: ディオッサ出雲FCで「プロ」の契約を結んでいるのは、告発した2人のブラジル人選手のみ
- 他の選手は企業に勤めながらプレー: その他の選手は、出雲市内の企業に勤務しながらサッカー選手を兼業している
ディオッサ出雲FCでは、プロ契約を結んでいる選手はラウラ・スペナザットさんとフェへ・タイスさんの2人だけです。
他の選手は、出雲市内の企業に勤めながらサッカー選手を兼業しているのが実情です。
地域企業が支える特殊な運営体制
- ホームゲーム年11試合、有料は2試合のみ: リーグ戦のホームゲームは年間11試合。そのうち有料試合はわずか2試合だけ
- 遠征費用や運営費は企業・市民の寄付で: 遠征に必要な費用やチーム運営費は、地元企業や市民からの寄付で賄っている
- 地域に根差した「ご当地リーグ」のチーム: 「島根のためのチーム」として、地域に根差した活動を行う一方、資金面の課題を抱えている
同チームのホームゲームは年間で11試合。
しかしそのうち有料試合はわずか2試合のみです。
遠征費用やチーム運営に必要な資金は、地元企業や市民からの寄付で賄われています。
「島根のためのチーム」として地域に根差した活動を行う一方で、資金面の課題は大きいのが、ディオッサ出雲FCを含む地方都市のクラブチームの実情といえます。
日本女子サッカーリーグはどう動く?
日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)は、ディオッサ出雲FCでの告発を受けて動き始めています。
被害を訴えた選手の保護とともに、事実関係の徹底究明に乗り出す構えです。
選手たちが求める処分と改善策
- 監督とコーチの解任を要求: 被害を受けたとする2人の選手は、セクハラやパワハラの当事者である監督とコーチの解任を求めている
- リーグによるチームへの処分も要請: 加えて日本女子サッカーリーグに対し、ディオッサ出雲FCを処分するよう求めている
- 自浄作用への期待は薄く: 2人は、クラブの自浄作用には期待できないとの認識から、リーグへの告発に踏み切った
スペナザットさんとタイスさんは、セクハラやパワハラの当事者とされる監督とコーチの解任を求めるとともに、日本女子サッカーリーグに対し、ディオッサ出雲FCそのものを処分するよう求めています。
クラブの自浄作用には期待が持てないとの認識から、2人はリーグへの告発という形で事態の改善を訴えたといいます。
進行中のリーグ再調査で明らかになること
- 日本女子サッカーリーグによる再調査が進行中: 現在、日本女子サッカーリーグによるディオッサ出雲FCへの再調査が行われている
- 選手とチームの主張に大きな隔たり: セクハラ行為の有無をめぐって、選手側の訴えとチーム側の主張には大きな食い違いがある
- 調査結果で事実関係が明らかに: 現在進められているリーグの調査によって、セクハラやパワハラの実態が明らかになることが期待される
- 再発防止へ向けた対策にも注目: 事実関係の究明とともに、同様の問題の再発を防ぐための対策にも注目が集まっている
日本女子サッカーリーグは現在、ディオッサ出雲FCに対する再調査を進めています。
セクハラ行為の有無について、選手側の訴えとチーム側の主張には大きな隔たりがあるのが現状です。
リーグによる調査の行方は、日本の女子サッカー界全体の信頼性を左右する重要な岐路ともなります。
事実関係の解明とともに、同様の問題の再発防止につながる対策の構築が強く求められています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
まとめ:ディオッサ出雲FCのセクハラ・パワハラ問題の全容について
- 堺陽二監督が性的な言葉で叱責し、選手を脅すような発言を行った事実が判明
- 千本哲也コーチ(51歳)か高橋知也コーチ(31歳)のどちらかがセクハラ行為に関与
- ブラジル人選手2名が2022年8月の入団以来、不適切な言動を受け続けた実態
- 契約で義務付けられていた通訳の帯同が週1回程度しか実施されていない状況
- 日本語の指示が理解できない選手たちを監督とコーチが嘲笑する行為も発生
- 被害を受けた選手たちは今年7月にうつ状態と診断され練習参加も困難に
- チーム側は通訳帯同義務の不履行は認めるもセクハラ発言については否定
- プロ契約選手は告発した2人のみで他の選手は企業に勤務しながら活動
- 年間ホームゲーム11試合中有料試合は2試合のみという運営実態
- チームの運営費用は地元企業や市民からの寄付で賄われている現状
- 被害選手たちは監督とコーチの解任およびチームへの処分を要求
- 日本女子サッカーリーグによる再調査が現在進行中
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