【駅伝大分県予選】事故原因は運営？86歳高齢者は悪くない！

2024年10月27日、大分県の全国高校駅伝県予選で、高校2年の男子選手が軽乗用車との接触事故に遭いました。

事故現場となったのは、衆議院選挙の投票所に程近い市道でした。

選手は中継所でタスキを渡した後に転倒し、対向車線を走行していた86歳女性の運転する車両と接触。

幸いにも選手は軽傷で済みましたが、この事故をきっかけに大会運営の安全対策の不備や、高齢ドライバーの問題など、様々な観点から議論が巻き起こっています。

本記事では、事故の詳細な状況と、その原因について多角的な視点から検証していきます。

事故発生！全国高校駅伝県予選で選手が車と接触

2024年10月27日12時30分頃、大分県国東市の市道で、全国高校駅伝県予選に出場していた高校2年の男子選手が軽乗用車にはねられる事故が発生しました。

事故現場の状況と選手の被害程度

事故が起きた場所は国東市国東町安国寺の市道です。

男子選手は中継所でタスキを渡した後に足が絡まって転倒し、反対車線を走行していた86歳女性の運転する軽乗用車と接触しました。

男子選手は病院に搬送されましたが、打撲程度の軽傷で命に別状はありませんでした。

レースは中断されることなく続行されました。

衆院選の投票日と重なり交通量増加

事故当時、現場周辺には衆議院選挙の投票会場があり、普段より車の交通量が多い状況でした。

選挙の投票所があったことで、事故現場周辺の交通量が平常時と比べて増加していました。

大会運営側としては、この点も考慮に入れた安全対策が求められていたと言えるでしょう。

大会運営の安全対策に不備か

SNS上では、選手の転倒は想定内の事態として、運営側の安全対策の不備を指摘する声が多数上がっています。

中継所周辺の危険な環境

事故現場は片側1車線の直線道路で、中継所付近には観客、家族、教師、学生などが歩道のない路肩に並んでいました。

歩道のない狭い道路に大勢の人が集まる状況は危険であり、万が一の事態を想定した運営体制が必要だったと考えられます。

安全な場所に中継所を設置するなどの対策が求められます。

片側通行規制だけでは不十分だった

事故が起きた市道では、コースとなっていた車線は通行止めにしていましたが、対向車線は規制されていませんでした。

選手の安全を最優先に考えるなら、コースとなる道路は完全通行止めにするなどの徹底した対策が必要だったのではないでしょうか。

片側通行規制だけでは、今回のような事故のリスクを排除しきれません。

86歳女性ドライバーに非はあるのか

事故の第一報では、86歳女性ドライバーの運転する車が選手をはねたと伝えられ、高齢ドライバーの問題に目が向けられがちですが、より本質的な原因は別のところにあるのかもしれません。

対向車線を通行中の不可抗力の事故

86歳女性は事故当時、規制のかかっていない対向車線を走行中でした。

選手が転倒して車線にはみ出してきたことで、不可抗力的に事故は発生したと言えます。

通常走行中のドライバーにとって、突然対向車線から人が飛び出してくるのは予測不可能な出来事です。

事故を86歳女性ドライバーの責任とするのは酷というものでしょう。

年齢よりも運営体制の問題

事故の発生原因を考えると、ドライバーの年齢よりも、むしろ大会運営側の安全対策不足の方が大きな問題点として浮かび上がってきます。

確かに高齢ドライバーの事故が社会問題化している昨今ですが、今回の事例では単純に年齢の問題と決めつけるのは早計だと言えます。

まずは、選手の安全確保のために運営側が取るべき対策を検証していく必要があるでしょう。

今後の駅伝大会に必要な対策

今回の事故を受けて、今後の駅伝大会の運営においては、選手の安全確保を最優先に考えた抜本的な見直しが求められます。

中継所の設置場所の見直し

中継所を交通量の多い市道脇に設置したことが、事故発生の遠因の一つと考えられます。

今後は、駐車場や公園、グラウンドなど、車の往来がない安全な場所を中継所に選定することが求められます。

市道脇の中継所は、たとえ一時的な通行規制を行ったとしても、一定のリスクは残ってしまいます。

完全通行止めなど安全確保の徹底を

仮に市道脇に中継所を設ける場合でも、選手の走行コースのみならず対向車線も含めた完全通行止めの措置が必要不可欠です。

歩道のない道路脇に大勢の観客が集まることも危険です。

選手の安全確保と、円滑な大会運営の両立のため、主催者側には細心の注意と周到な準備が求められます。

警察など関係機関との連携も一層強化していく必要があるでしょう。