今回は、2023年3月18日に開催された、第95回記念選抜高校野球大会を取り上げます。
開幕試合は山梨学院と東北高校が対決、3-1で東北高校が敗れる結果となりました。
この試合で、ある選手が行ったパフォーマンスが1塁の審判に注意される事態となりました。
果たして、この試合で行ったパフォーマンスとはどのようなものなのでしょうか?
そして、パフォーマンスを行った選手とは誰なのでしょうか?
ペッパーミルとは?元祖や意味|パフォーマンス動画の何が問題
「ペッパーミル・パフォーマンス」は、野球の試合中にヒットで出塁した時や好プレーが出た時にするジェスチャーのことを指します。
このジェスチャーは、両手を使ってコショウをひく動作を模したもので、MLBのメッツが2018年に始めたと言われています。
意味は、「粘り強くやる」
オープン戦期間中に選手間でチームの士気を高めるために考案されたとのことで、ルーベン・アマロJr.一塁コーチが発案したとされています。
また、2023年のWBCに出場する日本代表・侍ジャパンの塁上で注目された「ペッパーミルポーズ」は、ヌートバー選手が広めたと言われています。
ヌートバー選手が所属するMLBカージナルスが絶不調に陥りました。
その際に、キズナー捕手が「We are grinding」という言葉を掲げたことから、ヌートバー選手がその言葉をジェスチャー化して広めたとされています。
上記を踏まえた上で、試合動画を見ると、「相手の山梨学院のエラーによって出塁」しているのです。
つまり、本家である「野球の試合中にヒットで出塁した時や好プレーが出た時にするジェスチャー」の意図に反する「煽り行為」となってしまいます。
擁護した佐藤洋監督の経歴
東北高校の佐藤洋監督や選手達は次のように擁護しています。
佐藤監督は「なぜ、子どもたちが楽しんでいる野球を、大人が止めるのか。日本中が今盛り上がっているのに。もう少し、子どもたちが野球を楽しむ方にいかなければ。高校野球を考えていって欲しい」と話した。選手たちはベンチで「やっぱり言われました~」と笑い飛ばしていたという。
佐藤玲磨外野手(3年)は「ああいうパフォーマンスで盛り上がって楽しもう、と言っていた。自分も打ったらやろうと思っていました。WBCでもやっていたのに、高校野球はダメなんだ、と思った」。佐藤響内野手(3年)は「注意を受けてからベンチが嫌な雰囲気になった。自分たちらしさが途切れてしまった。1回以降はやりませんでした」と、下を向いた。
佐藤洋監督は、プロ野球の巨人でプレーした後、母校である東北高校の監督に就任しました。
2022年の8月に就任し、83回大会以来となるセンバツの出場を果たしました。
また、秋の東北大会でも活躍しています。
佐藤洋監督は、東北高校出身であり、プロ野球の巨人で内野手としてプレーしていました。その後、母校の監督に就任し、今年の夏も県準々決勝まで進出しています。
新監督として就任した時には、選手たちに手を差し伸べるように話しかけたことも報じられています。
野球に限らず、スポーツに多く見られるような「スパルタ」教育に反対しています。
就任以降、ショートパンツの着用を許可したり、厳格なルールを緩めたりしているようです。
以上のように、佐藤洋監督は、プロ野球選手としての経験を生かして、母校である東北高校の監督として、精力的に活躍しています。
素晴らしい監督なのですが、今回の「ハッピーミル」ポーズでは頓珍漢な擁護をしてしまったようです。
東北高校の金子和志の顔画像|なぜペッパーミルのパフォーマンスをやってしまったのか?
Twitterでは以下のような指摘が成されていました。
金子和志内野手はペッパーミルの意味を誤解していたのではなく、相手のエラーにより出塁したことを知らなかった(見ていなかった)からではないかという考察がなされています。
無知でも悪気があったわけでもないのですね。
しかし、これはあくまでTwitterの匿名の意見ですので、実際のところは金子選手に聞いてみないと分かりません。
センバツ高校野球(選抜高等学校野球大会)とは?意味を説明や解説
「センバツ高校野球」とは、全国的に有名な高校野球大会のひとつであり、正式名称は「選抜高等学校野球大会」です。
毎日新聞社と日本高等学校野球連盟(高野連)が主催しました。
1924年から毎年3月中旬または3月下旬から4月上旬に開催されています。
会場は阪神甲子園球場で行われ、全国から出場校が選抜されます。
夏の全国高校野球大会(甲子園)と並んで、高校野球の最高峰として知られています。
2023年3月18日から第95回記念選抜高等学校野球大会が開催されます。
世間の反応
エラーでやったらダメでしょう。
これが、タイムリーやホームランで自軍に向けてならイイと思います。高校バレーや高校サッカーでもアタック決めたり、ゴール決めたらセレブレーションもある程度ルールというかマナーはありますけど、許されてますしね。
パフォーマンス全てがダメという主張ならそれはちょっと違うかなと思います。ただ、エラーでやるのであればそれはもっと違います。タイムリーだったら監督さんの主張も私は納得できますけどね。
松井秀喜選手はホームランを打っても、相手選手の気持ちを考え過剰な喜びを表さなかったという話を聞いたことがあります。
闘う相手にもリスペクトを忘れないことがスポーツには大切だと思います。
特に学生スポーツはあくまでも教育の一環なので、相手のミスを喜ぶのは良くないというのは理に適ってると思います。
なんか批判的な意見を書いてる皆さん論点ズレてないですか?確かに相手のエラーによって出塁したのにパフォーマンスをすることは挑発行為に当たると思います。
でも、その行為のことではなく高校野球でのパフォーマンスについての東北高校の監督さんの問題提起じゃないんですかね。
私は高校野球をやっていた身として相手チームを侮辱するようなリスペクトのない行為以外のパフォーマンス(吉田輝星の侍ポーズ)など、チームの士気をあげる目的のパフォーマンスについては賛成です。
エラーをした場面でペッパーミルパフォーマンスはダメみたいなコメントが多いが、今回の問題提起はパフォーマンス自体のことであり、高野連のコメントもエラーをした場面での回答ではない。
東北の監督は、野球人口が減少していることを危惧され、高校野球の「体質」を変えたいと実行されてきた方。
うちの息子も、やらされ感から野球を辞め、今は違うスポーツで伸び伸び楽しそうにやっているのを見て、正解だったなと思ってます。
ペッパーミルパフォーマンス自体、相手を侮辱する意味ではないし、サッカーのゴールパフォーマンスなんかを観ると野球している人は本当に楽しんでいるのかなと思います。
今回も初めにランナーが出たのがエラーではなくヒットで出塁し、そこで出たペッパーミルパフォーマンスを審判が注意してくれていたら、逆に東北の監督が擁護されていただろうなと思うと、残念でなりません。
審判の説明不足かな。
あとは高校野球の歴史的な部分が戦前から現在もずっと引きずられていて、時代と合わなくなってる面もあるし、高校野球というものの在り方も考え直した方がいい時期には来てると思う。
他の運動部もそうだけど、あくまでも部活動であり学業の範疇とするのなら商業的なプロのスカウトとかは排除するべきで、地域ごとのクラブチームの大会を整備して、そこで人材発掘をするようにするとかね。
まあ無理でしょうけど。
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