2004年から2015年にかけて発生した複数の女児殺害・殺人未遂事件で、勝田州彦被告(45歳)の犯行が次々と明らかになっています。
2024年11月6日、同被告が2007年10月に兵庫県加古川市で発生した鵜瀬柚希さん(当時7歳)殺害事件への関与を認める供述をしたことが、捜査関係者への取材で判明しました。
岡山県津山市の女児殺害事件で無期懲役が確定していた勝田被告は、さらに兵庫県たつの市での女児殺人未遂事件にも関与を認めており、一連の凶悪事件の全容が浮かび上がってきました。
なぜ前科3犯の被告が保護観察付執行猶予で済まされ、その後も犯行を重ねることができたのか。17年の時を経て、未解決事件の真相が明らかになりつつあります。
- 2024年11月6日、勝田州彦被告(45歳)が2007年の加古川女児殺害事件への関与を認める供述
- 2004年から2015年にかけて発生した複数の女児殺害・殺人未遂事件の犯人が同一人物と判明
- 前科3犯ながら保護観察付執行猶予で済まされた謎と、父親が警察官だった事実
- 17年前の加古川事件と兵庫県たつの市での女児殺人未遂事件の真相が浮上
勝田州彦被告が加古川女児殺害事件の関与を認める衝撃の展開
2004年から続く一連の女児殺害・殺人未遂事件で服役中の勝田州彦被告(45)が、2007年に発生した加古川市の鵜瀬柚希さん(当時7歳)殺害事件への関与を認める供述をしたことが2024年11月6日、捜査関係者への取材で明らかになりました。
兵庫県警は慎重に裏付け捜査を進めており、事件の全容解明に向けて大きな一歩を踏み出しました。
無期懲役確定から新たな展開へ
勝田被告は2023年9月、2004年9月に岡山県津山市で当時9歳の女児を刃物で刺殺した罪で無期懲役が確定しています。
その後、兵庫県警の取り調べに対し、加古川市と龍野市で発生した2件の女児殺害・殺人未遂事件への関与を認める供述を始めました。
- 津山市女児殺害事件: 2004年9月発生。勝田被告が2023年9月に無期懲役判決確定。
- 加古川市鵜瀬さん殺害事件: 2007年10月発生。勝田被告が2024年11月に関与を認める。
- たつの市女児殺人未遂事件: 2006年9月発生。勝田被告が関与を認め、近く逮捕の見通し。
県警は長年の懸案だったこれらの事件の解決に向けて、勝田被告の供述の信憑性を慎重に見極めつつ、具体的な裏付け捜査を進めています。
17年前の悲劇 – 鵜瀬柚希さん殺害事件の詳細
鵜瀬さん殺害事件は2007年10月16日午後6時頃、加古川市別府町新野辺で発生しました。
鵜瀬さんが自宅前で自転車から降りた際、何者かに胸などを刺され、搬送先の病院で死亡が確認されました。
- 発生日時: 2007年10月16日午後6時頃
- 場所: 加古川市別府町新野辺の鵜瀬さん宅前
- 被害状況: 胸などを刺され、搬送先の病院で死亡
事件現場には目撃者や物証が乏しく、捜査は難航。
県警は勝田被告の過去の犯行との類似性から関与を疑い、取り調べを重ねていました。
今回の供述により、ようやく事件解決の糸口がつかめたとみられます。
2004年から2015年まで – 勝田被告の犯行の軌跡
勝田被告は2004年の津山市女児殺害事件以降、複数の事件で逮捕・起訴されています。
その犯行の軌跡は以下の通りです。
津山市女児殺害事件で浮上した疑惑①
2004年9月、岡山県津山市で当時9歳の女児が刃物で刺殺される事件が発生。
勝田被告は事件の18年後の2022年1月、この事件で逮捕・起訴され、2023年9月に無期懲役が確定しました。
- 発生時期: 2004年9月
- 場所: 岡山県津山市
- 被害者: 当時9歳の女児
- 死因: 刃物で刺殺
この事件の捜査過程で、勝田被告のほかの事件への関与が疑われるようになりました。
特に、事件当時勝田被告が居住していた加古川市やたつの市での未解決事件との関連が注目されました。
たつの市殺人未遂事件で新たな供述②
勝田被告は2006年9月、兵庫県たつの市で発生した女児殺人未遂事件への関与も認めています。
この事件では、下校途中の小学4年生の女児が何者かに胸などを刺され、重傷を負いました。
- 発生日時: 2006年9月28日午後6時20分頃
- 場所: たつの市新宮町新宮の市道
- 被害者: 当時9歳の女児(小学4年生)
- 被害状況: 胸などを刺され重傷
県警は近く、この事件について勝田被告を殺人未遂容疑で逮捕する方針です。
勝田被告の供述と防犯カメラ映像の照合など、慎重な裏付け捜査が進められています。
姫路市女子中学生刺傷事件で逮捕③
2015年、勝田被告は兵庫県姫路市で女子中学生をナイフで刺したとして殺人未遂容疑で逮捕されました。
この事件では懲役10年の実刑判決が確定しています。
- 発生時期: 2015年
- 場所: 兵庫県姫路市
- 被害者: 当時14歳の女子中学生
- 罪名: 殺人未遂罪で懲役10年の実刑判決
勝田被告は服役中の2022年1月、津山市女児殺害事件で逮捕。
その後の取り調べで、過去の複数の事件への関与が浮上しました。
一連の女児殺傷事件は、勝田被告の供述を軸に関連性が明らかになりつつあります。
1998年からの前科と保護観察付執行猶予の謎
勝田被告は10代の頃から女児への性的な犯行を繰り返していました。
しかし、前科3犯にもかかわらず、保護観察付き執行猶予判決を受けるなど、厳罰化を免れていた経緯があります。
10歳前後の少女への犯行パターン
捜査関係者によると、勝田被告は1998年頃から10歳前後の少女に対する強制わいせつを繰り返していたといいます。
その際、腹部からの出血に異常な執着を見せていたとのことです。
- 犯行開始時期: 1998年頃(勝田被告20歳前後)
- 犯行対象: 10歳前後の少女
- 犯行内容: 強制わいせつ、腹部からの出血への異常な執着
この時点で厳罰に処されていれば、その後の凶悪犯罪を防げた可能性があります。
しかし、勝田被告はその後も犯行を重ねることになります。
なぜ厳罰化されなかったのか
勝田被告は10歳前後の少女数名に対する強制わいせつ罪で前科3犯あったにもかかわらず、保護観察付き執行猶予判決を受けていました。
この不可解な判決の背景について、ネット上では様々な憶測が飛び交っています。
- 前科: 強制わいせつ罪で3犯
- 判決: 保護観察付き執行猶予
- 疑惑: 父親が警察官だったことの影響では?
ネット上では、勝田被告の父親が兵庫県警の警部補だったことが執行猶予の理由ではないかとの憶測も。
真相は不明ですが、もし厳罰化されていれば、その後の事件の多くは防げた可能性があります。
司法の判断に疑問を呈する声は根強くあります。
加古川市在住時の不審な行動
勝田被告は加古川市とたつの市の事件当時、加古川市内に在住していました。
当時の勝田被告について、新たな証言や証拠が浮上しています。
各事件発生時期と居住地の一致
鵜瀬さん殺害事件(2007年)とたつの市女児殺人未遂事件(2006年)が発生した当時、勝田被告は加古川市に居住していました。
事件発生場所と勝田被告の居住地の近さが改めて注目されています。
- 鵜瀬さん殺害事件(2007年): 発生当時、勝田被告は加古川市に居住
- たつの市女児殺人未遂事件(2006年): 発生当時、勝田被告は加古川市に居住
県警は当時の勝田被告の行動を詳細に洗い出し、事件との関連を調べています。
勝田被告の自宅と事件現場の距離、勝田被告の行動パターンなどが分析されているようです。
防犯カメラに映った人物との照合
たつの市女児殺人未遂事件では、事件現場付近の防犯カメラに不審な男の姿が映っていました。
県警はこの映像を勝田被告の当時の姿と照合するなど、慎重な捜査を進めています。
- 防犯カメラ映像: 20〜40代くらいの男が写っていた
- 捜査方針: 勝田被告の当時の姿との照合を進める
防犯カメラの重要性が再認識される中、映像の解析は慎重に行われています。
確実な証拠を積み重ねることで、勝田被告の関与を立証する方針とみられます。
17年越しの執念 – 兵庫県警の捜査手法
鵜瀬さん殺害事件は発生から17年以上が経過し、一時は解決が危ぶまれていました。
しかし兵庫県警は諦めずに捜査を継続。
その執念が実を結びつつあります。
供述の信憑性を裏付ける新証拠
勝田被告の供述に基づき、県警は関連証拠の収集を進めています。
事件現場の再検証や、勝田被告の当時の行動の裏付けなどに力を入れているようです。
- 現場の再検証: 勝田被告の説明と現場の状況に矛盾がないか確認
- 関連証拠の収集: 勝田被告の供述を裏付ける証拠を集める
これらの地道な捜査によって、勝田被告の供述の信憑性が徐々に高まっているとみられます。
県警は慎重に捜査を進め、確実な立件を目指しています。
取り調べで明かされた犯行動機
勝田被告は取り調べに対し、犯行の動機についても供述しているようです。
その内容は明らかにされていませんが、女児に対する異常な執着が背景にあるとみられています。
- 供述内容: 犯行の具体的な動機を説明
- 背景: 女児に対する異常な執着心が犯行に結びついた可能性
勝田被告の供述は捜査の大きな突破口となりましたが、県警はその信憑性について慎重に見極める方針です。
今後も取り調べを重ね、事件の全容解明を目指すとみられます。
遺族と地域住民の17年
鵜瀬さん殺害事件は、遺族にも地域にも大きな衝撃を与えました。
事件から17年、遺族は犯人の特定を願い続け、地域では防犯への関心が高まりました。
防犯体制の見直しを求める声
事件をきっかけに、加古川市では防犯カメラの設置が大幅に増えました。
しかし、設置場所の偏りや、プライバシーの問題などから、課題も指摘されています。
- 防犯カメラの増設: 事件後、設置数が大幅に増加
- 課題: 設置場所の偏り、プライバシーとのバランス
事件の教訓を生かし、効果的な防犯対策を進めることが求められています。
行政と地域が連携し、子どもたちの安全を守る取り組みが期待されます。
事件解決への願いを込めた情報提供活動
鵜瀬さんの遺族は17年にわたり、事件の情報提供を呼びかけ続けてきました。
地域の人々も協力し、犯人逮捕への願いを込めて活動を支えてきました。
- 遺族の活動: 17年間、情報提供を呼びかけ続ける
- 地域の協力: 犯人逮捕への願いを込め、遺族の活動を支援
勝田被告の供述は、遺族にとって突然の朗報でした。
今後の捜査の行方を見守りつつ、事件の全容解明と犯人の厳罰を願っています。
今回の展開は、決して諦めずに真相を追い続けることの重要性を示しています。
警察の執念と、遺族・地域の願いが結実した瞬間でもあります。
残された捜査にも注目が集まります。
勝田州彦被告のプロフィール | |
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生年月日 | 1979年(45歳) |
出身地 | 兵庫県姫路市 |
職業 | 無職 |
前科 | 1998年頃から女児への強制わいせつで3犯 |
現在の状況 | 2004年の津山市女児殺害事件で無期懲役が確定し服役中 |
まとめ:勝田州彦被告の17年に及ぶ女児殺害事件の全容について
- 2004年から2015年にかけて複数の女児殺害・殺人未遂事件を起こした勝田州彦被告が供述を開始
- 2007年の加古川市鵜瀬柚希さん殺害事件への関与を新たに認める
- 2004年の津山市女児殺害事件で無期懲役判決が確定済み
- 2006年のたつの市女児殺人未遂事件への関与も認める
- 2015年の姫路市女子中学生刺傷事件で懲役10年の実刑判決
- 1998年頃から10歳前後の少女への強制わいせつで前科3犯
- 父親が警察官だったことで執行猶予判決を受けた疑惑が浮上
- 加古川市とたつの市の事件当時は加古川市内に在住
- たつの市事件の防犯カメラに不審な男の姿が映っており照合中
- 事件をきっかけに加古川市の防犯カメラ設置数が大幅増加
- 被害者遺族は17年間にわたり情報提供を呼びかけ続ける
- 兵庫県警が供述の裏付け捜査を慎重に進める方針
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